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  • 【ブログ】友情結婚をしたいゲイ当事者の話 #1

    2023年4月24日

    「友情結婚」をしようと思った理由はいくつもありますが、一番大きな理由は父のプレッシャーから逃れる為です。父はいわゆる亭主関白な人間で、昔から母や子供が自分の思い通りにならないと、すぐに不機嫌になり、相手の思いなどおかまいなしに平気で言葉の刃を投げてきます。逆らうと殴る蹴るを繰り返し、幼少期はずっと父の顔色を伺いながら、ビクビクしながら生活をしていました。

    そんな父が苦手で、高校卒業後は、父の元から逃げるように東京へ上京しました。上京してから数年、距離ができたおかげか、少しずつ父とも会話ができるようになり、父へのわだかまりも溶けてきました。
    自分が35になる頃には、兄弟は結婚をし、子供もいました。この頃から父からの結婚へのプレッシャーが次第に強くなってきました。「おかまでなければ結婚できる」と何度も差別的な言葉を浴びせられました。自分がどれだけ仕事を頑張っても、旅行へ連れて行ってあげたり、親孝行をしても「もっと頑張れ」「期待している」と言った言葉を永遠とかけてきます。父はきっと自分が結婚しない限りは、人として認めてくれないと思っています。

    友情結婚を望む理由は、世間体であったり、純粋に自分の子供が欲しいなど、他にも理由はありますが、1番は父のプレッシャーから逃れる為です。そんな理由で結婚を望むのは自分としても非常に複雑な思いではあるのですが、同じ思いをしている方と、同じ悩みを解決できるのであれば、そういった友情結婚も良いのではないかと思っています。

    以上が友情結婚をしたいゲイ当事者のお話であります。
    友情結婚を望む理由は人それぞれで、セクシャルが同じであっても、理由も同じとは限りません。育ってきた環境も違いますし、深い傷を抱えている人もいます。恋愛結婚だけが正しい結婚のカタチではありません。苦痛から逃れられるのであれば、幸せになれるのであれば、それも新たな友情結婚のカタチとして認めても良いのではないでしょうか。